導入
テント泊縦走の始め方で紹介したとおり、テント泊装備の柱の一つがテントです。ただし「自立式」「非自立式」「ダブルウォール」「シングルウォール」など専門用語が多く、何を基準に選べばいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、初心者がテントを選ぶときに押さえておきたいポイントを解説します。
自立式と非自立式、初心者はどちらを選ぶべきか
テントの骨組みの立て方には、大きく2つのタイプがあります。
- 自立式: ポールを使って立ち上げるタイプで、ペグが不要。ペグが効きにくい岩場や高山でも設営できる
- 非自立式: 設営にペグを使う必要があるが、その分耐風性が高いというメリットがある
初心者には、安定性と設営のしやすさから自立式がおすすめです。特別な技術がなくても組み立てやすく、最初の1張りとして扱いやすい点が魅力です。
ダブルウォールとシングルウォールの違い
テントの壁の構造にも2つのタイプがあります。
- ダブルウォール: フライシート(防水シート)をインナーテントの上から被せる二重構造。フライシートとインナーの間に空間ができるため、インナー内側に結露が発生しにくく、雨や風をフライシートが受け止めてくれる安心感がある
- シングルウォール: フライシートを使わない一重構造。何よりも軽量なのが特徴
初心者には、設営のしやすさと快適性を両立できる「自立式+ダブルウォール」の組み合わせが推奨されています。

サイズ選びのコツ:「使用人数+1人」が目安
テントのサイズは、「使用人数+1人」を基準に考えるのが一般的です。ソロ登山であっても2人用を選べば、ザックをテント内に置いたままゆったり過ごせます。
意外と知られていないのが、1人用と2人用の重量差が小さい場合があるという点です。モデルによっては+100〜200g前後しか変わらないこともあり、広さを優先して2人用を検討する価値も十分にあります。
前室の広さも確認しておく
出入口の形状によって、前室(テントの入口前にできるスペース)の広さが変わります。一般的に、短辺に出入口があるタイプよりも、長辺に出入口があるタイプのほうが前室が広くなる傾向があります。前室は靴やザックの置き場所、雨天時の簡易な調理スペースとしても重要な役割を果たすため、購入前に確認しておきましょう。
耐水圧の目安
レインウェアの選び方で紹介した耐水圧の考え方は、テント選びにも当てはまります。登山用テントの目安としては、フライシートで2000mm以上、底面となるフロアで3000mm以上あると安心とされています。フロアは地面からの水の侵入にも関わるため、フライシートよりも高い数値が求められる点に注意しましょう。
まとめ
- 初心者には、設営しやすい自立式と、結露しにくいダブルウォールの組み合わせがおすすめ
- サイズは「使用人数+1人」を目安に。ソロでも2人用を検討する価値がある
- 前室の広さ(長辺出入口が有利)もチェックしておく
- 耐水圧はフライシート2000mm以上、フロア3000mm以上が目安
テント泊縦走の始め方、登山用シュラフ(寝袋)の選び方とあわせて、自分に合ったテント泊装備を揃えてください。

