登山のトイレ事情|山小屋の協力金と携帯トイレの使い方

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Introduction

登山を始めたばかりの方が意外と不安に感じるのが、トイレ事情です。山小屋のトイレは有料と聞くけれどいくら必要なのか、携帯トイレはどう使えばいいのか、知っておくだけで当日の安心感が大きく変わります。登山の基本マナー・ルールと同じく、これも知っておきたい基本の一つです。

山小屋のトイレは「協力金(チップ)」が基本

多くの山小屋のトイレは、利用のたびに協力金(チップ)を支払う方式になっています。相場は山域によって異なります。

  • 丹沢: 1回100円程度
  • 富士山: 1回200〜300円程度
  • 石鎚山: 1回100円程度、またはクーポン券(1000円で12枚)方式

富士山では100円玉を10〜15枚ほど準備しておくと安心とされています。おつりが出ないことも多いため、事前に小銭を用意しておきましょう。

なぜこうした協力金が必要なのでしょうか。登山ガイド監修の記事によると、し尿処理には多大な労力と経費がかかり、徴収した協力金だけではトイレの整備費はおろか維持管理費でさえまかなえないのが実態だといいます。山を美しく保つための負担として、料金が明示されている場所では気持ちよく支払いたいものです。

携帯トイレが必要になる場面

山域によっては、そもそも常設トイレがほとんどない場所もあります。たとえば大雪山の東大雪地域では、山中の常設トイレはヒサゴ沼避難小屋・野営指定地のみという現状です。また、多くの登山者が訪れる富士山でも、7月1日〜7月9日の期間は山頂トイレが使えず、携帯トイレの持参が必要になります。

環境省は、し尿による水質汚染や、用を足すために登山道を外れることによる植生の踏みつけを懸念事項として挙げており、こうした場所では携帯トイレの携行が強く推奨されています。

携帯トイレの使い方3ステップ(袋を広げて用を足す、凝固剤で固める、持ち帰るか回収ボックスへ)を示した図

携帯トイレの使い方

携帯トイレの仕組みはシンプルです。

  1. 袋を広げて、その中に直接用を足す
  2. 凝固剤を入れて、排泄物を固める
  3. 使用後は必ず持ち帰るか、設置されている回収ボックスへ提出する

気になるプライバシーの確保には、次のような工夫があります。

  • ポンチョや折りたたみ傘、レジャーシートなどで身を隠す
  • 登山道の前後を、一緒に歩く仲間に一時的に通行止めにしてもらう

環境省が携帯トイレブースを設置している場所もあり、トムラウシ山の南沼野営指定地やニペソツ山の前天狗などが例として挙げられています。こうした場所では、携帯トイレブース内で人目を気にせず使用できます。

やむを得ず屋外で用を足す場合の注意点

携帯トイレがどうしても手元にない場合でも、場所選びには注意が必要です。山小屋やテント場の近く、沢の近くは水場を汚染してしまう可能性があるため避けましょう。また、焦って登山道を外れると滑落の危険があるため、安全を確認できる場所を選ぶことが大切です。

Summary

  • 山小屋のトイレは協力金(チップ)制が基本。小銭(特に100円玉)を多めに準備しておく
  • 常設トイレがほとんどない山域や、期間限定で使えなくなる山頂トイレもあるため、携帯トイレの携行が重要
  • 携帯トイレは「用を足す→凝固剤で固める→持ち帰るか回収ボックスへ」という3ステップ
  • やむを得ず屋外で用を足す場合は、水場の近くを避け、安全な場所を選ぶ

登山の基本マナー・ルール、テント泊縦走の始め方とあわせて、事前の備えで安心して登山を楽しんでください。

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