導入
登山靴の選び方で自分に合った登山靴を選んでも、下山中にだんだんつま先が痛くなった、という経験はないでしょうか。実はこの痛み、靴紐の結び方が原因になっていることが多いのです。この記事では、下りでつま先が痛くなる理由と、正しい紐の締め方・ヒールロックのやり方を解説します。
下りでつま先が痛くなる原因
普段履いているスニーカーと同じような感覚で登山靴の紐を結んでいませんか。実はこの結び方では紐が緩みやすく、痛みの原因になります。
特に下山中は、靴の中で足が前にズレやすくなります。足が前にズレると、つま先が靴の先端に繰り返し当たり、内出血や爪の損傷につながってしまうのです。つまり、つま先の痛みは「靴が合っていない」だけでなく、「紐の締め方が甘い」ことも大きな原因になっている場合があります。
甲の締め方:アンダーラップとオーバーラップ
靴紐の通し方には大きく2種類あります。
- アンダーラップ(内側から外側へ通す): 甲高の人が足の甲への圧迫感を軽減できるとされる通し方
- オーバーラップ(外側から内側へ通す): 靴紐が緩みにくくなる通し方
足の甲からくるぶし付近までは、緩みがないようしっかり締めることが重要です。ここが緩いと、靴の中で足が動いてしまい、靴擦れや水ぶくれの原因になります。自分の足の形(甲高かどうか)に合わせて通し方を選びましょう。

下りで足を固定する「ヒールロック」のやり方
下りでのつま先の痛みを防ぐ決め手になるのが「ヒールロック」という結び方です。
- サイドのDリングには、紐を上から通す
- フックには、紐を上から下へ回しかけるようにする
- 靴紐同士が交差して押さえつけられる状態になるように結ぶ
- 足首をしっかりとホールドするまで締める
こうすることで足首がしっかり固定され、靴の中で足がズレにくくなります。下山の際は、登りのときよりも靴紐をキツめに結ぶのがポイントです。
登りと下りで締め方を変える
登山靴の紐は、登りと下りで同じように締めればよいわけではありません。
- 登り: くるぶしから上の部分は、足首を曲げやすいように少し緩めに締める
- 下り: くるぶしより上の部分も、足首をしっかり固定するために締め直す
休憩のタイミングなどで、登りと下りの切り替わりに合わせて締め直す習慣をつけると、痛みの予防につながります。
こまめな結び直しを忘れずに
歩いているうちに、靴紐は少しずつ緩んでいきます。面倒に感じても、休憩のたびに紐の締まり具合を確認し、緩んでいたら結び直す習慣をつけましょう。登山の歩き方の基本で紹介した休憩のタイミングは、紐を結び直すタイミングとしても活用できます。
まとめ
- 下りでつま先が痛くなるのは、靴の中で足が前にズレることが主な原因
- 甲高の人はアンダーラップ、緩みを防ぎたいならオーバーラップで通し方を選ぶ
- ヒールロック(Dリングは上から通す、フックは上から下へ回しかける)で足首を固定する
- 登りは緩め、下りはしっかり締めるというように、場面に応じて締め直す

