テント泊縦走の行程の組み方|ルート定数で1泊2日の計画を立てる

縦走・テント泊

導入

テント泊縦走の始め方では装備とルールを紹介しました。次に悩むのが「1日にどれくらい歩けばいいのか、行程をどう組めばいいのか」という点です。この記事では、登山の「ルート定数」とはで紹介した計算式を使って、1泊2日の行程を具体的に組み立てる方法を紹介します。

ルート定数で1日ごとの負荷を数値化する

ルート定数は「1.8×行動時間(h)+0.3×歩行距離(km)+10.0×登りの累積標高差(km)+0.6×下りの累積標高差(km)」で計算できます。目安は次のとおりです。

  • 10前後: 初心者向き
  • 20前後: 一般的な登山者向き
  • 30前後: 日帰りでは健脚者向き
  • 40以上: 1泊以上の計画が必要

1泊2日の行程を組む場合、この計算を1日ごとに行い、初日・2日目それぞれの負荷を確認するのがポイントです。テント泊装備は日帰りよりザックが重くなるため、同じルート定数の数値でも実際の負担は大きくなることを念頭に置きましょう。

計算例(架空のモデルルート)

具体的な計算のイメージをつかむために、実在のルートではない架空の数値例で計算してみます。

1泊2日のテント泊縦走における1日目・2日目それぞれのルート定数の計算例を示した図

1日目: 行動時間6.0h、歩行距離8.0km、登り1.2km、下り0.3km
– ルート定数 = 1.8×6.0 + 0.3×8.0 + 10.0×1.2 + 0.6×0.3 = 25.4(健脚者向きに近い)

2日目: 行動時間4.0h、歩行距離6.0km、登り0.3km、下り1.2km
– ルート定数 = 1.8×4.0 + 0.3×6.0 + 10.0×0.3 + 0.6×1.2 = 12.7(一般向き)

このように、テント場を境に1日目と2日目で負荷が大きく変わることも珍しくありません。初めてのテント泊では、どちらの日もルート定数が20前後に収まるような行程を選ぶと無理がありません。

体力度グレーディングで山を選ぶ

長野県編・群馬県編・山梨県編で紹介した都道府県公式「山のグレーディング」の体力度も、このルート定数がもとになっています。初めてのテント泊縦走では、日帰りで体力度の低いルートを何度か経験してから、1泊2日の行程に挑戦するのがおすすめです。

食料・水と調理の計画も1日単位で

1泊2日になると、行動食も食事も2日分の計画が必要です。登山の行動食完全ガイドで紹介したとおり、2時間に1回を目安に行動食を補給し、水分も個人差を踏まえてこまめに摂りましょう。テント場での夕食・朝食は、山ごはんの作り方で紹介したとおり、標高が高いと沸点が下がるため、パッケージの表示時間より長めに調理時間を見積もっておくと安心です。

幕営指定地を先に決めてから行程を組む

テント泊縦走の始め方で紹介したとおり、テントは幕営指定地以外に設営できません。行程を組む順番としては、まず宿泊予定の幕営指定地を決め、そこから逆算して1日目・2日目の行動時間を配分するとスムーズです。

まとめ

1泊2日のテント泊縦走の行程は、ルート定数を1日ごとに計算して負荷を確認し、体力度グレーディングで無理のない山を選び、幕営指定地を先に決めてから逆算する、という手順で組み立てられます。登山計画書の作り方も参考に、余裕を持った行程で最初のテント泊縦走を楽しんでください。

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